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伊銀モンテ・パスキ、コア資本比率マイナスも=EU健全性審査

2021年07月31日(土)07時03分

FILE PHOTO: The entrance to Italian bank Monte Dei Paschi di Siena is seen in San Gusme near Siena, Italy, September 29, 2016. REUTERS/Stefano Rellandini/File Photo

[ロンドン 30日 ロイター] - 欧州連合(EU)の欧州銀行監督機構(EBA)が域内銀行に実施したストレステスト(健全性審査)で、イタリアの銀行モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ(モンテ・パスキ)のコア資本比率がマイナスに陥る可能性があることが分かった。長期的な経営難が要因という。

2023年までの3年間を対象とする、新型コロナウイルスの影響長期化を想定した最も厳しいシナリオで、モンテ・パスキのリスク加重資産に対する自己資本のコア比率はマイナス0.1%となった。モンテ・パスキ買収を巡り政府と独占的な交渉を進めているイタリアの同業ウニクレディトのコア資本比率は9.59%だった。

モンテ・パスキによると、25億ユーロの増資を行った場合のコア資本比率は6.6%になるという。

ストレステストの対象となった上位50行のコア資本比率(総計)は、最も厳しいシナリオ下で15%から10.2%に低下した。この50行で域内の銀行資産の7割を占める。

コンサルタント会社アルバレス&マーサルによると、フランスのクレディ・アグリコルとBPCE、オランダのINGの資本バッファーが最も大きく、配当や自社株買いなど株主への還元余地が大きいという。

最も厳しいシナリオ下でのドイツ銀行とソシエテ・ジェネラルのコア資本比率はそれぞれ7.56%と7.73%と平均を下回った。BNPパリバは8.28%、コメルツバンクは8.52%だった。

ロイター
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