ニュース速報

ビジネス

米6月コアPCE物価3.5%上昇、高止まり続く サービス消費堅調

2021年07月31日(土)02時17分

7月30日、米商務省が発表した6月の個人消費支出(PCE)価格指数は、食品とエネルギーを除いたコア指数が前年同月比3.5%上昇と、1991年12月以来29年半ぶりの大幅な伸びを記録した。供給制約が物価を押し上げ、伸びは前月の3.4%からやや拡大。連邦準備理事会(FRB)の目標である2%を引き続き上回った。写真は2019年3月、ニューヨーク市内の百貨店(2021年 ロイター/Brendan McDermid)

[ワシントン 30日 ロイター] - 米商務省が30日発表した6月の個人消費支出(PCE)価格指数は、食品とエネルギーを除いたコア指数が前年同月比3.5%上昇と、1991年12月以来29年半ぶりの大幅な伸びを記録した。供給制約が物価を押し上げ、伸びは前月の3.4%からやや拡大。連邦準備理事会(FRB)の目標である2%を引き続き上回った。

市場予想は3.7%上昇だった。総合指数は前年同月比4.0%上昇し前月と変わらず。08年以来約13年ぶりの伸び率を維持した。

FHNフィナンシャルのシニアエコノミスト、ウィル・コンパノル氏は「経済再開で苦戦している地域中心に物価圧力が高まっているが、単に新型コロナウイルス禍前の価格に戻っている地域もあれば、生産能力を調整したりサプライチェーンの問題を解消することで、価格が落ち着く地域もある」と指摘。「向こう1年間でたとえPCE物価が毎月緩やかに上昇したとしても、前年比の伸びは当面高止まる」と予想した。

個人消費支出は前月比1.0%増加し、前月の0.1%減から持ち直した。内訳ではサービスが1.2%増加し、前月の1.0%増から拡大。外食や宿泊が好調だった。モノも前月の2.1%減から0.5%増へとプラスに転換する一方、品不足で自動車の購入が減少する中、耐久財は1.5%落ち込んだ。非耐久財は1.8%伸びた。

ムーディーズ・アナリティクスのシニアディレクター、スコット・ホイト氏は「健全で底堅い成長という全体的な傾向は来年にかけても続く見通しだが、その一方で下振れリスクも依然として根強い」とした上で、「新型コロナ感染の増加で経済が再び閉鎖される可能性は低いものの、全くないとは言えない。また、昨年春以降積み上がっている家計の余剰貯蓄を考えると、上振れリスクもまたあり得る」と分析した。

物価調整後の実質個人消費支出は0.5%増と、前月の0.6%減から反転。第3・四半期に向けて消費に勢いが見られる。個人所得は0.1%増。前月は2.2%減少していた。貯蓄率は9.4%と、前月の10.3%からさらに低下したものの、なお高い水準にある。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=大幅上昇、ナスダック約4%高 中東の

ワールド

EU、22年のエネ危機対策の復活検討 イラン戦争受

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、「有事の買い」一服

ワールド

米国人女性ジャーナリスト誘拐、バグダッド 捜索続く
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 3
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イラン恐怖」の正体
  • 4
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 5
    初の女性カンタベリー大主教が就任...ウィリアム皇太…
  • 6
    中国がイラン戦争最大の被害者? 習近平の誤った経…
  • 7
    韓国・週4.5日労働制が問いかけるもの ──「月曜病」解…
  • 8
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 9
    アリサ・リュウの自由、アイリーン・グーの重圧
  • 10
    北京に代わる新都市構想は絵に描いた餅のまま...大幅…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 6
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 7
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 8
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 9
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 10
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中