ニュース速報

ビジネス

米CB消費者信頼感、7月は1年半ぶり高水準

2021年07月28日(水)02時56分

7月27日、コンファレンス・ボード(CB)が発表した7月の米消費者信頼感指数は129.1と、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が始まる直前の昨年2月以来の高水準を付けた。写真は2018年12月、米ペンシルベニア州のショッピングセンターで(2021年 ロイター/Mark Makela)

[ワシントン 27日 ロイター] - コンファレンス・ボード(CB)が27日に発表した7月の米消費者信頼感指数は129.1と、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が始まる直前の昨年2月以来の高水準を付けた。経済が第3・四半期に入ってからも底堅く推移していることがうかがえる。

市場予想は123.9。前月は128.9だった。統計は労働市場に重点を置いている。

コンファレンスボードの経済指標担当シニアディレクター、リン・フランコ氏は「消費者の現在の状況に対する評価は安定しており、第3・四半期の経済成長が好調なスタートを切ったことを示唆している」と指摘。「消費者の短期的な見通しに対する楽観的な見方は揺らいでおらず、ビジネス環境や雇用、個人の経済的な見通しの改善が引き続き期待されている」と述べた。

BMOキャピタル・マーケッツ(トロント)のエコノミスト、プリシラ・シアゴモーシー氏は「消費者信頼感が高いことは、下半期も経済成長が消費に下支えされることを示している」と述べた。

7月は現況指数が160.3と、前月の159.6から上昇。期待指数は108.4と、108.5からやや低下した。

就職が困難であることを示す指数は10.5と、前月から横ばい。職が十分とみる向きと就職が困難とみる向きとの差は44.4と、前月の44.2からやや拡大し、2000年以来の高水準。同指標は労働省が発表する雇用統計の失業率と相関性がある。

1年先の期待インフレ率は6.6%と、前月の6.7%から低下した。

感染力が強いデルタ変異株の拡散にもかかわらず、消費者信頼感は上昇。ただ、ワクチン接種率が低い西南中部や西北中部のほか、ロッキー山脈地域などでは、信頼感は低下した。

バークレイズ(ニューヨーク)のエコノミスト、プージャ・スリラム氏は「デルタ変異株はある程度の下方リスクになる」としながらも、「感染拡大がワクチン接種率が低い地域におおむね集中していることを踏まえ、信頼感が全体的に損なわれるとは予想していない」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

追加利下げに慎重、政府閉鎖で物価指標が欠如=米シカ

ビジネス

英中銀総裁「AIバブルの可能性」、株価調整リスクを

ビジネス

シカゴ連銀公表の米失業率、10月概算値は4.4% 

ワールド

米民主党ペロシ議員が政界引退へ 女性初の米下院議長
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    「これは困るよ...」結婚式当日にフォトグラファーの前に現れた「強力すぎるライバル」にSNS爆笑
  • 4
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 5
    NY市長に「社会主義」候補当選、マムダニ・ショック…
  • 6
    「なんだコイツ!」網戸の工事中に「まさかの巨大生…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    あなたは何歳?...医師が警告する「感情の老化」、簡…
  • 9
    約500年続く和菓子屋の虎屋がハーバード大でも注目..…
  • 10
    ファン熱狂も「マジで削除して」と娘は赤面...マライ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 7
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 8
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 9
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 10
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中