ニュース速報

ビジネス

ソフトバンクG、前期利益は世界2位 孫会長「満足してない」

2021年05月12日(水)19時15分

 5月12日、ソフトバンクグループは、2021年3月期の連結純利益が4兆9879億円になったと発表した。写真は同社のロゴ。都内で2月撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 12日 ロイター] - ソフトバンクグループは12日、2021年3月期の連結純利益が4兆9879億円になったと発表した。韓国ネット通販大手クーパンの上場などがけん引し、日本企業として過去最大の純利益を計上。世界的にも米アップルに次ぐ2位の巨額利益を得たことになる。

<利益5兆円「たまたまの、たまたまの、たまたま」>

会見した孫正義会長は、巨額の利益を得たことに「たまたま」を3度繰り返して、上場した投資先企業が人気を集めたことなどが偶然重なったためだと結論づけた。

しかし同時に、自身は「5兆円や6兆円で満足する男ではない。反省点が分かっていれば成長余地はある。製造業のように上場企業を生み出していく」と、成長加速へ貪欲な姿を強調した。

前期のファンド事業の投資利益は7兆5290億円。3月にニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場したクーパンの評価益が2兆5978億円と巨額になり、外部投資家の持ち分増減額を控除した投資利益も4兆0268億円と、前期の1兆4125億円の赤字から一転大幅に黒字化した。

会長は業績の大きな振れについて「この先も株価の上下で(業績は)上がったり下がったりする。ソフトバンクグループにとって、1─2兆円の利益や赤字はニューノーマルだ」と解説。「『孫はばくち打ちになった』と思う人もいるだろう。ひとつの正しい見方で否定はしないが、AI革命に強い関心を持ち、先端技術の学習を継続している」と主張した。

同社は今期業績見通しを「未確定な要素が多い」として開示していないが、会長は21年中に投資先の上場企業数が「昨年を大きく上回ると見込んでいる。すでに準備中だ」と明らかにした。

20年3月期は米シェアオフィス大手のウィー・ワークなどの評価損がかさみ、9615億円の純損失と過去最大の赤字を計上していた。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:日中対立激化、新たな円安の火種に 利上げ

ビジネス

農林中金の4ー9月期予想上振れ 通期据え置きも「特

ビジネス

英CPI、10月3.6%に鈍化 12月利下げ観測

ビジネス

エア・インディア、中国・新疆ウイグル自治区上空の飛
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影風景がSNSで話題に、「再現度が高すぎる」とファン興奮
  • 4
    マイケル・J・フォックスが新著で初めて語る、40年目…
  • 5
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 6
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 9
    「これは侮辱だ」ディズニー、生成AI使用の「衝撃宣…
  • 10
    「嘘つき」「極右」 嫌われる参政党が、それでも熱狂…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 9
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 10
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中