米大統領選 ジョージア州3度目の集計でもバイデンの勝利 選管に脅迫「このままでは死人が出る」
<不正選挙だったとするトランプの主張のせいで、州当局や選管が支持者から脅迫される事態に>
アメリカの次期大統領ジョー・バイデンが、ジョージア州に割り当てられた16人の選挙人を獲得したことが、再び公式に宣言された。
ジョージア州のブラッド・ラッフェンスパーガー州務長官は12月7日、11月3日に行われた大統領選の結果を改めて認定し、バイデンの勝利を公式に認めた。最終的な集計結果では、バイデンがドナルド・トランプ現大統領を1万1779票差で破ったことが示された。
ジョージア州の高官がバイデンの勝利を認定するのは、今回が二度目となる。一度目は、手作業による再集計でバイデンが得票率でトランプを1万2670票リード、得票率で0.25%上回っていると認定された11月20日のこと。
大統領選挙で不正があったと州当局を執拗に攻撃してきたトランプは、再々集計を要請した。再集計結果の差が1%以内であったため、州にはその要請を受け入れる義務があった。
つまり、ジョージア州の票の数え直しは、これで三度目だった。
「三度目でも、結果は変わらなかった」と、ラッフェンスパーガーは7日午前の記者会見で述べた。
「そろそろ全員が、未来と発展に注力すべき時だ。今回の選挙に問題があったと信じる人たちがいるのは承知しているが、そうではないことを、証拠が----確かな証拠、事実が示している」
ラッフェンスパーガーは最初の再集計の際、すべての票の数え直しを指示していた。結果に対する「信頼を得るのに役立つ」と思ってのことだ。この時も、バイデン勝利という当初の結果が裏付けられた。
このままでは誰かが殺される
ジョージア州当局は共和党員も含めて大統領選挙は公正に行われたと認めている。しかしトランプとその支持者は依然として、選挙は不正まみれだったという根拠のない主張を拡散している。トランプは、手作業による集計を「ジョーク」と表現し、ジョージア州の集計結果に異議を申し立てる複数の訴訟を起こしている。
トランプが根拠なく不正を言い立てる中、選管職員たちは脅迫を受けたと報じられている。12月1日には、ジョージア州当局者が選挙後のトランプ陣営による危険な行動を厳しく非難した。
「こんなことはやめなければならない」。ジョージア州の投票管理責任者で共和党員でもあるガブリエル・スターリングは記者会見でこう言い、暴力行為を非難するようトランプに求めた。
「誰かが傷つけられ、誰かが撃たれ、誰かが殺されることになる」とスターリングは続けた。「そんなことは間違っている」
ラッフェンスパーガーは、スターリングの発言を支持。ジョージア州当局がトランプ陣営に対して、「敗北したことが明らかである州で勝利を主張し続けることから生じている、暴力的な言論を抑止する」よう要請したあとも、トランプは攻撃を続けていると記者たちに語った。
前副大統領のバイデンは、1992年のビル・クリントン以来、初めてジョージア州で勝利した民主党候補となった。
(翻訳:ガリレオ)
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