「自分は何もできなかった」──新型肺炎を最初に警告した武漢の医師が自らも感染、死亡

2020年2月7日(金)15時00分
ジェニ・フィンク

だが李は、「自分には何もできなかった」とCNNに語っている。「(すべては)公式の方針に従わなければならない」

CNNによると、武漢中央病院に勤務していた李は1月10日に患者を診療した後、入院していたが、発熱や咳といった症状が悪化したため、2日後の12日にICU(集中治療室)に移されて酸素吸入の治療を受けていた。

新型肺炎の発生を最初に告発した34歳の李は、今や中国の「英雄」となっている。政府系メディアの人民日報(電子版)は武漢市政府による李の追悼文を掲載。人々の怒りが政府に向かうのを回避するため、李の死に哀悼を示さざるを得なかった。またBBCによると、多くの人々がソーシャルメディアで李の死を嘆くメッセージを投稿している。

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