世界初の頭部移植は年明けに中国で実施予定

2017年9月21日(木)17時15分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

前例のない大手術に自信

カナベ―ロとレンが長年取り組む頭部移植術は、科学界から大きな批判を受け続けている。倫理的な問題はもちろんだが、何よりも手術が成功する証拠が十分でないとの指摘が多い。手術が失敗に終わった場合に患者が味わう苦しみは想像を絶するものだという。

(左からレン・シアオピンとセルジオ・カナベーロ)

しかしカナベ―ロは、手術に対して前向きな見方だ。「数カ月前から最近までの間に、これまで不可能とされてきた実験を成功させ、医学的に大きな進歩があった」と自らの計画を肯定する。

カナベ―ロとレンのチームは2016年1月にサルの頭部移植に成功したと発表し、今年4月にはラットでも成功。術後のラットが歩く映像は世間を驚かせた。

論争が尽きることのない問題だが、この治療法の確立に希望を持つ人がいるのも確かだ。


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