中国が南シナ海の島でリゾート開発を計画、実効支配を強める

2016年5月27日(金)18時33分

 中国の国営英字紙チャイナ・デーリーは27日、南シナ海の島しょ部を管轄する三沙市トップの話として、これらの島でリゾート開発が計画されていると伝えた。

 南シナ海では、中国、ブルネイ、マレーシア、フィリピン、台湾、ベトナムが領有権を争っている。

 中国は同海域を利用する民間人を増やし、領有権確立を目指す一環で、2013年に試験的に観光クルーズを開始した。

 チャイナ・デーリーによると、三沙市の市長は、一帯をモルジブに匹敵する主要な観光地に開発する計画を明らかにするとともに、軍の駐留は必要ないと語った。

 三沙市政府は中国が実効支配する南シナ海・パラセル(西沙)諸島のウッディー島(永興島)に所在する。

 市長によると、開発により、観光客は海上の遊覧飛行や島での挙式、釣りやダイビングも楽しめる。観光クルーズは非常に人気で、チケットが入手しづらい状況だという。

 チャイナ・デーリーによると、2隻目のクルーズ船が近く運航を始めるほか、海南島との定期航空便も就航予定という。

 外国人の訪問の可否については触れていない。現時点では、中国国籍の保有者のみが訪問を認められている。

 スプラトリー(南沙)諸島が観光客に開放されるかは不明。

[北京 27日 ロイター]




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