自分で勉強する子どもに育てる方法とは?
読書力をつける最高の方法とは?
NPR(National Reading Panel)は、子どもに読書力をつける「最高の方法」を調査、検証することを目的に1997年に設立された米国政府機関です。科学者、現役教師、教育研究家などの専門家と米国教育省が共同で調査・研究を行い、2000年に最終報告書を提出しました。
NPRは子どもに読書力をつける「最高の方法」は、以下の6つの指導法の組み合わせであると結論づけています。
1)フォネミック・アウェアネス(言葉を聞き取る指導)
2)フォニックス(文字を正しく読む指導)
3)フルエンシー(読みの流暢さ、読書スピード指導)
4)音読(口頭で感情を込めて読む指導)
5)単語(新たな語彙を獲得する指導)
6)読解力(論理的、多面的、批判的に読む指導)
上記は「英語」の読書力をつけるための「最高の方法」ですが、そっくりそのまま「日本語の読書教育」にも応用することができます。
1)読み聞かせや言葉遊びでフォネミック・アウェアネスを育て、
2)ひらがな・カタカナを丁寧に教えて文字が読めるようにし、
3)4)簡単な本の音読で文章が早いスピードで読める力を鍛え、
5)多読で漢字力(ボキャブラリー)を向上させ、
6)精読や批判的読書で読解力を高める
読書教育の目的は「子どもを本好き」にすることではありません。「活字に対する抵抗感を取り除くこと」です。もちろん「本好き」に育ってくれればラッキーですが、どの子にも個性や学習スタイルがありますから、それらを無視して「本を読みなさい」とうるさく言ってもうまくいきません。
本好き・本嫌いに関わらず、系統的な読書教育を行うことで、活字への抵抗感を取り除き、早いスピードで本を読み解く力を与えることができます。読書力が身につけば、集中して活字に向き合えるようになりますから、自学自習で学力を積み上げていくことができるのです。