「インスタグラマーにはもううんざり!得するのはビキニ会社だけ」 豪華リゾートで進むSNS離れ

2018年6月28日(木)17時30分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

タダでやってくれて当然と言わんばかりの強気

動画共有サイト「ユーチューブ」で13万3000人、インスタグラムで11万2000人のフォロワーを持つエル・ダービー(@elledarby_)は、アイルランドのダブリンで人気のスポット「ザ・ホワイト・ムース」に、コラボレーションしたいと企画を持ちかけた。

「2月8〜12日、パートナーと一緒にダブリンを旅行する予定です」とメールで伝え「あなたのホテルが気に入ったから、是非フィーチャーしたい。私のユーチューブの動画、インスタグラムのストーリー/ポストで紹介すれば、ホテルのファンが増えるわ」と提案した。

オーナーのポール・ステンソンは「宣伝する代わりに無料で宿泊したいとのご連絡、ありがとうございます。そのようなメールを送るのは、とても勇気のいることです。もしそうでなければ、とても自信とプライドがおありなのでしょう」とホテルの公式フェイスブックページに書き込んだ。

【参考記事】北朝鮮エリートはSNS大好き 毎日チェックを欠かさない

「ビデオでフィーチャーするお礼として無料の宿泊を受け入れたならば、あなたの滞在をサポートするスタッフの賃金は誰が支払うのですか?あなたの部屋をきれいにするハウスキーパーの賃金は?あなたの朝食をサーブするウエイターは?チェックイン時のレセプションは?滞在中にあなたが使う光熱費は一体誰が負担するのですか? 」

そしてこう締めくくった。「P.S. 答えはノーです」。

これに対しエルは、17分におよぶビデオを制作し「私は間違ったことをしたとは思わない」と主張した。今までこの方法でトラブルになったことはなかったのだろう。彼女のインスタグラムは、世界中のラグジュアリーリゾートで撮ったセルフィーだらけだ。

(エル・ダービーのインスタグラムアカウントより)


冒頭で紹介したモルディブで働くジョーンズの勤めるリゾートも「ビーチで1日に10種類のビキニ写真を撮ったところで、メリットがあるのはビキニ会社だけ。ファッション・インフルエンサーにもう特別な便宜は図らない」とアトランティック誌に今後の方針を伝えている。

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