努力不足じゃない、仕事が合っていないんだ...自分の「強み」の見つけ方

2021年6月16日(水)17時59分
flier編集部

── 本書記載の「苦手なことからは全力で逃げろ」を体現されていたりするのでしょうか。

はい、私は営業が得意じゃないと自己認知していますから、中途半端に関わって下手を打つよりも、営業のプロにうまいことやってもらった方がいいと割り切っています。

ただ、全力で逃げるだけでなく、「営業は苦手だけど、その代わり、必要な情報やデータは揃えるから」と言って手を打つ。この「その代わり」という埋め合わせが大事だと思います。

読書の醍醐味は人生が変わること

── 座右の書をお教えください。

一番感銘を受けて行動に表すことができたのが、『チーズはどこへ消えた?』(扶桑社)です。

チーズがなくなってしまった時に、「外にはもっとおいしいチーズがあるかもしれない」とすぐに探しに出たネズミ。他方、別の一派は「でも見つからないかもしれない......」と考える対照的なストーリーですが、結局動かない人は、「でも......」と動かない言い訳ばかりです。しかし、「でも」で開く扉はありません。

「下手な言い訳を考える前に一歩進んでみよう」と教えてくれたこの本は、人生において一番大切なことを教えてくれました。

── どのようなジャンルの本を読まれますか?

「考え方を変えていこう」という趣旨の本をよく読みますね。『労働2.0』(PHP研究所)など、こんな風に働き方・考え方を変えていこうとか、人の気持ちをマイナスからプラスに持っていくような本が多いです。

本を読んで面白いと思って、実際やってみようと行動に移し、人生が変わった――そこまでいって初めて本の価値が出ると思っています。

執筆時も、どういう表現なら読者は心が震えて行動を変えてくれるのか、そればかり考えて本を書いています。

── 次回作の構想はありますか。

お金の話を書いてみたいですね。マネーリテラシーや(早期リタイアの)FIRE(Financial Independence, Retire Early)をテーマとして、世の中の役に立つ本が出せたらいいなと構想を練っています。

Nobuhiro Terasawa


寺澤伸洋(てらさわ のぶひろ)

1976年大阪府生まれ。灘高校、東京大学経済学部を卒業後、日系メーカーで17年間勤務。経理、営業、業務改革、Web企画、マーケティング、経営企画と多様な部門を経験し、半年間のイギリス留学後にGAFAのうちの1社に転職。現在事業企画部長を務める。

2016年から3年半書きためたブログをもとに、2020年より書籍の執筆を開始。著作に『40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ思考法』、『4時間のエクセル仕事は20秒で終わる』がある。

flier編集部

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