アルゼンチンが経済危機を繰り返す最大の理由

2018年5月15日(火)17時00分
加谷珪一

結局のところアルゼンチンが何度も経済危機を繰り返すのは、財政規律が守られず、国民が変化を拒否していることが最大の原因である。

ちなみに前政権は自らに都合が良くなるよう経済統計の恣意的な解釈などを行っていた。こうした誤魔化しは長続きしないと思われがちだが、意外とそうでもない。結果的に自国が貧しくなっても、政治家による見かけ上の強いリーダーシップを望む国民は多いというのが偽らざる現実だ。

マクリ氏は、今後、強まるであろう国内からの批判と、国際社会からの厳しい要請の両方に対処しなければならず、茨の道となることはほぼ確実だろう。

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