英政府、EU離脱後の国境越えた民事紛争の解決方法を提案へ

2017年8月22日(火)09時54分

[ロンドン 21日 ロイター] - 英政府は、欧州連合(EU)離脱後に国境を越えた民事紛争を解決する方法について、提案書を22日に公表する。英政府は離脱後のEUとの関係に関する文書を週内に5本公表するとしており、このうち2本は公表済み。

22日に公表予定の3本目の文書では、英政府は民事司法協力を基盤に、婚姻関係の問題やEU域内の取引先を相手取った零細企業の申し立てなどの民事紛争の解決方法を提案する。

政府関係者は「民事紛争分野での司法協力はEU域内に居住する英国人だけでなく、英国に居住するEU市民320万人の利益にもなる」と指摘。「異なる国で生活する家族が増える中、政府は問題が起きた際に、国境を越えた問題に関する法律が公正かつ妥当な方法で適用されることを保証する必要がある」と述べた。

関係者は、英政府が提案する紛争解決方法について具体的には明らかにしなかった。

英上院の報告書によると、EUの民事問題には3つのEU法令が適用されているが、これらの解釈や適用に関する最終的な決定権は欧州司法裁判所が有している。

メイ英首相は先に、英国のEU離脱にあたり、欧州司法裁判所の管轄からの離脱も目指す方針を示しており、この方針が離脱交渉の障害となる可能性はある。

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