ドイツと中国の首相「関係強化重要」、北朝鮮問題も議論

2017年6月2日(金)02時05分

[ベルリン 1日 ロイター] - メルケル独首相と中国の李克強首相は1日、ベルリンでの会談後記者会見し、世界的に不透明感が増すなか、独中の関係強化が重要と表明した。

メルケル首相は「中国はこれまで以上に重要で戦略的なパートナー」と述べ、両国の政治的、経済的、社会的、文化的な結び付きを指摘。「われわれには、全ての異なる領域においてパートナーシップを強化し、法律に則した世界を推進する責任がある」と述べた。

李首相は「われわれはともに、世界の安定に寄与する用意がある」と主張した。

両首相は今回の会談で、自由貿易のほか、北朝鮮危機の解決に向けた外交努力など、幅広い議題について意見を交換した。メルケル首相は北朝鮮問題を巡って、ドイツの関与に前向きな姿勢を示した、という。

また環境問題に関し、李首相は「中国は気候変動に対する責任を果たす」と述べた。

中国と欧州連合(EU)はブリュッセルで2日までの日程で首脳会談を開催。2日に発表予定の共同声明では地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」への強い支持を表明する見込みで、トランプ米大統領が同協定からの離脱を表明する見通しとなるなか、EUと中国が温暖化対策で主導権を示していく可能性がある。

声明は李首相、トゥスクEU大統領、ユンケル欧州委員長が共同で発表。当局者によると、EUと中国はパリ協定の完全な履行に対するコミットメントを表明。「気候変動対策やクリーンエネルギーへの転換を、過去に例を見ない重要な課題と考える」とし、気候変動による影響に対し断固とした対応が必要になるとの見解を表明する。

*内容を追加して再送します。

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