ロシアが米シリア攻撃を強く非難、米国連大使「一段の行動も」

2017年4月8日(土)09時41分

[国連/モスクワ/ベイルート 7日 ロイター] - ロシアは7日、内戦が続くシリアの空軍基地を米軍が巡航ミサイルで攻撃したことについて「非常に深刻な」結果をもたらす可能性があるとして警告した。トランプ米政権による初の海外紛争への介入をめぐり、早くも米ロ間の対立が鮮明になっている。

ロシアのサフロンコフ国連次席大使はこの日に開かれた国連安保理会合で、「米国によるすべての違法な行動を強く非難する。こうした行動は地域、および国際的な安定に非常に深刻な影響をもたらす恐れがある」と述べた。

ロシアのメドベージェフ首相もこの日、米軍によるシリア攻撃は違法との考えを示し、ロシアとの軍事的衝突まで「あと一歩」のところに迫っていると警告している。

一方、ヘイリー米国連大使は安保理会合で「化学兵器の使用と拡散の防止が米国の安全保障上の重要な利益となる」とし、「米国は一段の行動を起こす用意がある」と述べた。ただ一段の行動が必要にならないことを願っているとした。

トランプ米大統領はシリアで化学兵器を使用したとみられる空爆で多数の死者が出たことを受けた対抗措置として6日、米軍にシリアの空軍基地に対するミサイル攻撃を命令。米当局は攻撃に先立ち、ロシア軍への被害を回避するため事前に通告していた。

ロシアのインタファクス通信によると、ロシア国防省は米国防総省に対し、シリアでの偶発的な衝突を回避するためのコミュニケーションを休止させるとの旨、通達した。

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