ライス米大統領補佐官が来週訪中、南シナ海問題で自制求める方針

2016年7月22日(金)20時49分

[ワシントン 22日 ロイター] - 米国のライス大統領補佐官(国家安全保障担当)はロイターのインタビューに応じ、来週に訪中するとした上で、南シナ海問題で事態を深刻化させないよう中国政府に求める方針を明らかにした。

オランダ・ハーグの仲裁裁判所が今月12日、中国が南シナ海で主権を主張している独自の境界線「九段線」に法的根拠はないと認定して以降では、最も高位の米国要人による訪中となる。

ライス氏は、米国政府としては事態の抑制を目指しているものの、米軍は引き続き南シナ海で「航行し、飛行し、作戦を展開する」だろうと述べた。中国側はこうしたパトロールが「悲惨な結果」をもたらしかねないと警告している。

訪中の期間は24─27日で、緊張が高まるなか、両国の全般的な関係の維持を目指す。22日に正式発表となる運びだ。

ライス氏は「この2週間、中国側とはコミュニケーションを維持しており、われわれはお互いの認識を明確に理解している」と説明。「われわれは全ての当事国に自制を求める」と述べた。

同氏は訪中の期間中、習近平国家主席と会談する予定。また、中国側とは北朝鮮問題や経済問題、人権問題も話し合う見通し。米当局者によると、9月に中国で開かれる20カ国・地域(G20)サミットの場における米中首脳会談に向けた地ならしも図る。

※英文参照番号[nL1N1A723I](契約の内容によっては英文がご覧いただけない場合もあります)

  • 1/1

今、あなたにオススメ

今、あなたにオススメ