アメリカ共和党大会、クルーズ氏がトランプ氏支持表明せず　亀裂を露呈

　米共和党全国大会３日目の２０日、トランプ氏と大統領候補指名を争ったテッド・クルーズ上院議員が演説を行った。クルーズ氏はトランプ氏支持を明言せず、トランプ氏の支持者から批判が噴出、党の結束のほころびを露呈するかたちとなった。

クルーズ氏は演説の冒頭で、トランプ氏の大統領候補指名に祝意を表明。その後「１１月の大統領選挙では棄権せず投票に行き、良心に従って投票してほしい。自由を守り憲法に忠実であると信頼する候補者に票を投じよう」と呼びかけた。

これについて一部の評論家からは、トランプ氏の不信任投票を呼びかけたようなものであるとの声があがっている。

トランプ氏はこの後、クルーズ氏は互いに大統領候補指名を支持する約束を破ったとツイート。「テッド・クルーズはブーイングを浴びてステージを降りた。約束を守らなかった。わたしは演説の２時間前に原稿をみたが、そのままにしておいた。大したことではない」と怒りをあらわにした。

この日は最後に、副大統領候補に指名されたマイク・ペンス・インディアナ州知事が演説し、熱狂的な支持に迎えられ指名受諾を表明した。

ペンス氏はトランプ氏を「実行の人」としてもちあげ、その場にあらわれた同氏と握手を交わした。クルーズ氏の演説が影を落としたまま、この日の大会は終了した。