米アイオワ州党員集会で共和クルーズ氏、民主クリントン氏が勝利
[デモイン(米アイオワ州) 1日 ロイター] - 米大統領選で民主・共和両党の候補指名争いの初戦となる中西部アイオワ州党員集会が1日開かれ、共和党ではテッド・クルーズ上院議員が、優勢が伝えられていた不動産王ドナルド・トランプ氏を破った。
クルーズ氏が28%の支持を集めた一方、トランプ氏は24%となった。マルコ・ルビオ上院議員は23%で第3位となった。
マイク・ハッカビー元アーカンソー州知事は、選挙戦からの撤退を表明した。
民主党では、ヒラリー・クリントン前国務長官が大接戦の末、バーニー・サンダース上院議員に勝利した。アイオワ州党員集会において、両者の得票数の差はこれまでで最も小さかった。95%の地区の集計が終了した時点で、クリントン氏とサンダース氏は、それぞれ50%程度を獲得していた。
3位に終わったマーティン・オマリー前メリーランド州知事は、得票率が1%に届かず、選挙戦から撤退する意向を示した。
<トランプ氏、次戦のニューハンプシャー州に照準>
共和党はクルーズ氏が勝利、ルビオ氏も健闘したことで、トランプ氏が失速する可能性が出ている。トランプ氏は、イスラム教徒の入国禁止を提唱して物議を醸すなど、共和党指導部も警戒感を持っている。
党員集会の結果を受けて、クルーズ氏は「アイオワ州全域、そしてこの素晴らしい国の勇気ある保守派は今夜、勝利を収めた」と強調。候補者がメディアやワシントンのエリート層、ロビイストによって選ばれるものではないことを、今回の結果ははっきり示したと述べた。
トランプ氏は、クルーズ氏に祝意を示した上で、共和党候補を勝ち取れるとなお考えていると表明。東部ニューハンプシャー州で来週開かれる予備選を楽しみにしていると述べた。各種世論調査によると、トランプ氏は同州で他の候補をリードしている。
共和党のストラテジスト、ロン・ボンジーン氏は「クルーズ氏はトランプ氏の攻勢を食い止められることを証明した。クルーズ氏は戦略に優れており、キリスト教福音主義派からの信頼も厚い」と分析した。
クリントン氏は結果に「ほっとした」とコメント。サンダース氏に祝意を示した上で勝利宣言はせず、「今のように、アイディアを真剣にぶつけ合うような機会は稀だ」と述べるにとどめた。
サンダース氏は、クリントン氏とは「事実上互角だった」との認識を示している。最新の世論調査によると、次戦となるニューハンプシャー州では、サンダース氏の支持はクリントン氏を上回っている。
*内容を追加しました。
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