昨年ロシア成長率マイナス3.7%、低迷脱出ほど遠く
2016年1月25日(月)23時33分
[モスクワ 25日 ロイター] - ロシア連邦統計局は25日、2015年のロシア経済は3.7%のマイナス成長だったことを明らかにした。
暫定データをウェブサイトで公表した。マイナス幅は、ロイターがまとめたアナリスト予想の3.8%よりわずかに小さかったが、この日発表された他の指標は、景気低迷からの脱出が程遠いことを示した。
12月の小売売上高は前年比で15.3%減と、市場予想と一致した。2014年12月分が一時的に急増したため、減少率は通常よりも大きくなるとみられていた。ただ、4カ月連続の2桁減となった。
12月の資本投資は前年比8.7%減った。11月は4.9%減っており、15年後半の改善トレンドが暗転した。市場予想は5.1%減を見込んでいた。
12月の実質賃金は前年比で10.0%減った。減少幅は前月の10.4%よりやや小さかったが、市場予想の9%より大きかった。
キャピタル・エコノミクスのシニア新興国市場エコノミスト、ウィリアム・ジャクソン氏は「ロシア危機の最悪期は過ぎ去ったが、景気が依然として極めて弱いことを指標は浮き彫りにした」と分析。「最近の原油安、ルーブル安に伴い、2年連続の景気後退の可能性が高まりつつある」と語った。
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