韓国経済、米利上げよりも中国がリスク要因=S&P
2015年9月10日(木)15時15分
[ソウル 10日 ロイター] - 米格付け会社スタンダード&プアーズ(S&P)のアジア太平洋部門シニアディレクター、キム・エン・タン氏は10日、ロイターとのインタビューに応じ、韓国の経済と格付けにとっては、予想される米利上げよりも中国経済のほうが大きなリスクであるとの認識を示した。
中国の政策の先行き不透明感が強まっていることが理由という。
同氏は「1─2年という非常に短期間で見れば、(中国経済が)大幅に悪化する可能性は限定的だ。政府には問題を解消する多くの資源がある」としながらも、長期的には中国経済の問題が「さらに深刻になる恐れがある」との見方を示した。
同氏は「中国の政策決定には何か変化が起きており、注視する必要がある」とし「リバランスを進めるなか、国内のリスクを管理できるという自信が低下している」との認識を示した。
S&Pはこの日、韓国の経済成長率を今年2.7%、来年2.8%に下方修正した。従来予想はそれぞれ3.0%、3.2%だった。
中国は韓国最大の貿易相手国。
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