仏大統領、12年にギリシャめぐり秘密会合招集=ウィキリークス
2015年6月24日(水)11時18分
[パリ 23日 ロイター] - フランスのオランド大統領が、2012年5月の時点で、ギリシャがユーロ圏を離脱した場合に想定される影響を把握するため、閣内で秘密会合を招集していたことが分かった。内部告発サイト「ウィキリークス」が23日、米国家安全保障局(NSA)が盗聴した機密報告書の内容として公開した。
それによれば、大統領就任から数日しかたっていない段階で、オランド氏はドイツのメルケル首相との初会談に失望し、メルケル政権を支える連立与党の中道左派・社会民主党(SPD)指導部との会談を求めたという。
フランス政府はこれまで、ギリシャがユーロ圏にとどまるべきだとの立場を維持。ギリシャが改革や債務返済義務を果たす必要があるとの主張を支持する一方で、行き過ぎた緊縮財政策は適切な解ではないとの考えを示していた。
ウィキリークスによると、12年5月22日にNSAが盗聴したとする報告書でオランダ大統領は、ギリシャがユーロ圏を離脱した場合のフランス経済、銀行に想定できる影響について「ふさわしい閣僚メンバー」との協議を要請。「会合は秘密だと念押した」という。
報告書は「大統領は、フランス政府がギリシャのユーロ圏離脱を真剣に想定していることが外に漏れれば、危機を一層深刻化させかねないと憂慮しているように思われた」と指摘した。
また報告が作成される前週にオランド氏がメルケル首相とベルリンで会った際、メルケル氏がギリシャ問題で「白旗を揚げた」ように見えたことにオランド氏が不満を表明したと暴露。「こうした事態は、ギリシャとギリシャ市民が過激主義政党を選挙で選ぶ恐れがあるとして、大統領を非常に心配させた」という。
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