ネパール大地震で死者5000人との見方も、余震で救助難航
[カトマンズ/ニューデリー 27日 ロイター] - ネパールで25日に発生したマグニチュード(M)7.9の大地震で同国内務省は27日、死者が3726人になったと明らかにした。政府当局者の間では、死者が5000人に達するとの見方もある。同国の震災規模としては81年ぶりの大きさ。
日本の国内メディアによると、世界最高峰エベレストで雪崩に巻き込まれ、50代の日本人男性1人が死亡、日本人女性1人が負傷したという。
現地では強い余震が続いており、首都のカトマンズでは倒壊・半壊した家屋から避難した家族らが道路にマットを敷いたり、雨よけのテントを立てるなどして不安な夜を過ごした。市内の病院が満杯のため屋外で横たわる病人や負傷者も多く、カトマンズ医療大学では野外に手術用テントも設置された。
営業している数少ない商店も品物はほとんどなく、薬局では市民らが商品を競い合って買う姿も見られた。また給水用トラックに長い行列ができていた。
大規模な雪崩で日本人1人を含む17人が死亡したエベレストでは、外国人など数百人の登山者がなお下山できずにいる。
都市部から離れた地域では救助隊が行きつけない場所もあるほか、がれきの下になお遺体が埋まっているとみられることから、死者数は今後さらに増加するとみられている。
一方、海外からの救援物資や救助隊も到着しつつある。インドは衣料品や救助チームを空輸したほか、中国は60人態勢の緊急救助チームを派遣。また、パキスタンは医療設備などを備えた軍機4機を派遣した。ただ、カトマンズの主要空港が27日も余震の影響で繰り返し閉鎖され、一部の救援機が着陸できないなど、現地で活動を始めた国際救助隊は少数にとどまっている。
ネパールでは1934年に8500人の犠牲者を出した大地震が発生しており、今回はそれに次ぐ規模となっている。
*見出しを修正しました。
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