中国、環境対策失敗なら社会不安の火種に=シンクタンク

2015年4月10日(金)19時42分

[北京 10日 ロイター] - 中国環境保護省のシンクタンクは、中国政府が進める環境汚染への取り組みで十分な成果が出なければ、国民の不満が高まり、社会不安が広がりかねないと警告した。リポートが政府系の環境専門紙に掲載された。

中国では、急ピッチの経済成長の結果、環境問題が深刻化。共産党も汚染への国民の不満の大きさを認識しており、対応を約束している。

シンクタンクは「環境の改善ペースは、国民の期待よりも大幅に遅い。環境問題は簡単に社会不安の火種になりうる」との認識を示した。

政府は石炭利用の抑制に努めているほか、環境規制に違反した企業に対しては、閉鎖も辞さない構えを示している。ただ昨年の調査によると、大気の質が基準に達していたのは74都市中8都市にとどまった。

一方でシンクタンクは、重工業の生産が今やピークに達するなど、構造的な変化を背景に、環境対策はより進めやすくなるとも指摘した。

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