韓国中銀、政策金利予想通り据え置き 近く追加緩和との見方

2015年4月9日(木)14時53分

[ソウル 9日 ロイター] - 韓国銀行(中央銀行)は9日、政策金利を1.75%に据え置くことを決めた。全会一致の決定ではなく、1人が利下げを主張しており、近く追加緩和に踏み切るとの観測が強まった。

中銀は3月、25ベーシスポイント(bp)の利下げを実施。今回、今年の成長率とインフレ率見通しを引き下げたが、李柱烈(イ・ジュヨル)総裁は先月に利下げを決めた時点で見通しの下方修正は織り込み済みだったと明らかにした。

HSBC(香港)のエコノミスト、ロナルド・マン氏は「全会一致の決定ではなく、緩和サイクルが終わっていないことを示している」と指摘。政府の支援が必要と中銀が示唆している一方、財政政策と協調した形で金融政策が講じられるとして、第3・四半期に25bpの追加利下げが行われるとの見方を示した。

やや下落していた国債先物価格は、総裁会見を受けて持ち直した。ただ、李総裁が今後の方針は指標次第と指摘したため、上昇は限定的だった。

中銀の今年の実質国内総生産(GDP)成長率見通しは3.1%で、2014年の3.3%から減速する見込み。1月時点では3.4%成長を予想していた。今年のインフレ率見通しは1.9%から0.9%に下方修正された。

李総裁はまた、この数週間で消費と投資が上向く兆しが見受けられると指摘。原油の値下がりが追い風となっているうえ、昨年実施した利下げの効果が表れたとしている。

今回の金融政策決定について、ロイター調査では34人のアナリストのうち、32人が据え置きを予想していた。

*内容を追加します。

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