ロシア、ギリシャにガス事業で前金支払い検討

2015年4月9日(木)06時46分

[モスクワ 8日 ロイター] - ギリシャ当局者は8日、ロシアからトルコにロシア産天然ガスを運ぶガスパイプラインがギリシャまで延長された場合、延長後にギリシャがロシア産ガスを欧州に売却することで得られると想定される収入に見合う額を、ロシアが近くギリシャに提供することを検討していることを明らかにした。

ロシアを訪問中のギリシャのチプラス首相はこの日、モスクワでプーチン大統領と会談し、ロシアに金融支援は要請しなかったものの、プーチン氏から提携強化の確約を取り付けた。

両首脳が協議した提携案件の1つが、ロシア産天然ガスを黒海経由でトルコに供給するパイプライン、「ターキッシュ・ストリーム」をギリシャまで延長する計画。

プーチン大統領はギリシャが同パイプラインプロジェクトに参加するか具体的には合意していないとしているが、ギリシャ当局者は、ギリシャが参加すれば、年間約5億ユーロ(5億4000万ドル)の収入が見込めると試算。また、ターキッシュ・ストリームの延長部分の2019年の稼動開始を望むとした。

別の当局者は、ロシアが提供を検討している資金について、パイプラインの延長部分の稼動開始後に返済するとしている。ただ、具体的な金額は示さなかった。

同当局者は、パイプラインプロジェクトには民間資金が投入されるため、欧州連合(EU)規則には抵触しないとしている。

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