米石油業界、原油安で減配や無配相次ぐ見込み=ノーザン・トラスト

2015年4月3日(金)13時00分

[ヒューストン 2日 ロイター] - ノーザン・トラストのアナリスト、ジャクソン・ホックレイ氏は2日、銀行関係者との会合で、原油相場が向こう1年から1年半にわたって1バレル当たり70ドルを下回る水準で推移すれば、石油の探査や生産を手掛ける多数の企業が「減配や無配」に転じると考えられると述べた。

石油探査・生産企業は通常、手元資金の大半を新たな油田の掘削に投じるため、高額の配当は支払っていない場合が多い。こうした低めの配当も、手元資金の温存を目指す企業側の意向によって危うくなっている、とホックレイ氏は説明した。

対照的にシェブロンやエクソンモービルなどの石油大手は歴史的に長期にわたって配当を支払い続けてきたうえ、財務基盤が強固なため、原油安局面でも配当は「信じられないほど安全」だと指摘した。

ホックレイ氏はまた、シュルンベルジェやハリバートンなど大手油田サービス会社の配当も、原油安が続いても「大丈夫」そうだと話した。

パシフィック・ルビアレス・エナジーやペン・ウエスト・ペトロリアムなどカナダのエネルギー企業の間でも、配当を引き下げたり見送る動きが相次いでいる。

オフショア石油掘削会社のトランスオーシャンは今年、配当を80%引き下げ、ダイアモンド・オフショア・ドリリングは2月に特別配当の支払いを停止した。

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