米政府が国連に目標提出、温暖化ガスを25年までに最大28%削減

2015年4月1日(水)11時22分

[ワシントン 31日 ロイター] - 米政府は31日、温暖化ガス排出量を2025年までに05年比で最大28%削減するとの目標を国連に提出した。今年末にパリで開催される国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)での国際合意形成に向けた取り組みの一環だ。

ホワイトハウスによると、米国内の温暖化ガス排出量の削減ペースは今後ほぼ2倍になる見通し。現行の自動車燃料の燃費基準や家電の省エネ化などが目標達成に役立つとされたほか、環境保護局(EPA)が発電所からの二酸化炭素排出と石油・ガスセクターからのメタンガス排出に関する規制を提案したことも、具体的な対応策として挙げられている。

ただこれらの政策措置の多くは、議会上下両院で多数を占める野党・共和党が反対し、関連業界団体は訴訟を示唆。一部の州は連邦政府がこうした規制を課す権限に異議を申し立てている。

米国以外では、中国が昨年11月に米国との共同声明で温暖化ガス排出量の上限を導入する方針を表明。メキシコが27日に排出量の上限目標を発表し、欧州連合(EU)やスイス、ノルウェー、ロシアも国連が定めた31日の期限までに排出量目標を提出した。

しかし、インド、ブラジル、カナダ、日本などの排出量が多い国は目標をまだ提出していない。

  • 1/1

今、あなたにオススメ

今、あなたにオススメ