タイ中銀が予想外の利下げ、景気てこ入れ狙う

2015年3月11日(水)17時42分

[バンコク 11日 ロイター] - タイ中央銀行は11日、政策金利の1日物レポ金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げ1.75%とした。低迷する景気のてこ入れのため、市場の予想に反し利下げに踏み切った。

利下げは1年ぶりで、賛成4、反対3で決定した。

ロイターが調査したアナリスト21人のうち、利下げを予想したのは5人だけだった。

アジアの中銀は相次いで利下げに動いており、タイもその流れに加わった格好。今年に入ってインド中銀は2回利下げし、中国も1回の利下げを含む、2回の金融緩和策を実施している。シンガポール、オーストラリア、インドネシアも緩和に踏み切った。

タイ中銀は、2015年の同国の経済成長率はこれまでの予想である4%を下回る公算が大きいと表明。

経済の従来のけん引役である輸出と内需は依然として振るわず、公共投資も鈍いなど、景気回復の足取りは重い。

JPモルガンのシニアエコノミスト(シンガポール在勤)、ベンジャミン・シャティル氏は「利下げが成長率を大きく押し上げるかは疑わしいが、今後数カ月にわたりセンチメントを下支えするはずだ。今年の成長率をけん引するより重要な要素は財政刺激策と考えている」と述べた。

*内容を追加します。

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