韓国2月CPI上昇率は16年ぶり低水準、利下げ観測高まる

2015年3月3日(火)10時46分

[ソウル 3日 ロイター] - 韓国統計局が発表した2月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比0.5%と、ロイター調査による予想(0.8%)を下回り、1999年7月以来約16年ぶりの低水準を記録した。

原油価格の下落に圧迫され、デフレ回避に向けた追加利下げ観測を支持する内容となった。

CPIは前月比では横ばい、ロイター調査による予想は0.3%上昇だった。1月は同0.5%上昇していた。

コアCPI上昇率は前年比2.3%となった。1月は2.4%上昇だった。

タウラス・インベストメント&セキュリティーズのエコノミスト、Kang Hyun-kee氏は「デフレの可能性をめぐる懸念は高まるだろう」としながらも、「デフレは通常、消費が振るわない場合に生じるが、現在の低インフレは供給サイドの要因によるものであることに留意する必要がある」と指摘した。

同氏はまた、原油価格が回復し始める今年下期まで低インフレが続くとの見方を示した。

韓国銀行(中央銀行)は先月の会合で、4カ月連続で政策金利を2.00%に据え置いた。

ロイター調査によると、大半のエコノミストが3月12日あるいは4月の政策見直しでの利下げを予想している。また、低インフレを踏まえ、韓国中銀は他の中銀同様、金融緩和政策を実施すべきとの見方も一部で出ている。

企画財政省はCPIデータ発表後に、国内消費の回復に伴い、今後は需要主導で物価圧力が高まるとの見通しを示した。

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