豪小売業者の売上高が低迷、賃金の伸び鈍化で

2015年2月28日(土)02時19分

[シドニー/ベンガルール 27日 ロイター] - トムソン・ロイターがアナリスト予想をまとめたデータによると、オーストラリアの小売業者の売上高が低迷している。賃金の伸びが鈍化するなか、消費者が財布のひもを締めていることが理由で、企業業績の悪化は中銀が来週追加利下げに動く根拠となり得る。

同データによると、時価総額が最低1億米ドルの大手小売業者16社は、2015年6月終了の会計年度に売上高の合計が1811億ドルとなり、前年度比8.5%減少すると予想されている。比較可能なデータでさかのぼれる6年間で最大の減少率だ。

2014年第4・四半期の豪賃金価格指数は前年比2.47%上昇と、伸び率は統計を開始した1997年以降で最低水準となった。

オーストラリア準備銀行(中銀)は今月、さえない景気の押し上げを狙い、政策金利を過去最低となる2.25%に引き下げており、債券市場が織り込んでいる来週3月3日の追加利下げの可能性は約50%となっている。

国内スーパーマーケットチェーン最大手のウールワースは27日、2015年会計年度の利益の伸び率がコンセンサス予想の下限になるとの見通しを発表。

アパレルのパシフィック・ブランズとスペシャリティー・ファッション・グループが今月発表した決算も弱い内容となった。スーパーや他の小売業者、飲料メーカーを含むS&P/ASX200生活必需品指数はここ1年で6%下落している。

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