スウェーデン量的緩和、政策金利マイナスに

2015年2月13日(金)01時20分

[ストックホルム 12日 ロイター] - スウェーデン中銀は12日、政策金利のレポレートをゼロからマイナス0.1%に引き下げ、100億スウェーデンクローナ(11億7000万ドル)規模の国債を買い入れる方針も発表。さらに追加措置の用意もあるとし、デフレの脅威に対抗する姿勢を鮮明にした。

市場では金利据え置きが予想されていたため、サプライズとなった。

中銀はまた、レポレートの見通しをやや下方修正したほか、レポレートプラスマイナス0.1%での微調整オペを再開するとした。

中銀は声明で「インフレ率が目標に向かって上昇することを確実にするため、中銀は必要ならば迅速に、臨時の金融政策決定会合でも、さらに緩和する用意がある」と表明した。

中銀は期間1年以上で最長5年程度の物価連動債以外の国債の買い入れを「近く」開始するとした。

イングベス総裁は記者会見で、必要ならば政策金利をさらに引き下げる用意があると述べた。また、国債の買い入れ額を増やし、「適切と考える範囲で」緩和措置を強化する用意があるとした。

中銀は12月16日にレポレートをゼロ%に据え置いた上で、非従来型措置を準備しており、2月の会合で発表する可能性があるとしていた。

ロイター調査ではアナリストの過半数が金利据え置きを予想していた。今回あるいは次回以降の会合で国債買い入れなどの追加措置に踏み切ると予想していた向きは少数派だった。

レポレートは基調インフレ率が中銀が目標とする2%に近づくまで現在の水準でとどまるとみられている。

スウェーデンの総合消費者物価指数(CPI)は昨年、1カ月を除いて全ての月で前年比で下落あるいは横ばいとなった。デフレの脅威が増す一方、経済成長率は他のほとんどの欧州諸国を上回っている。

スイスとデンマークもマイナス金利を導入している。

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