経営難のイタリア地銀、清算なら他行が110億ユーロ負担へ=関係筋

2017年6月8日(木)19時24分

[ミラノ 8日 ロイター] - 事情に詳しい関係筋2人が明らかにしたところによると、経営難に陥っているイタリアの地銀、ポポラーレ・ディ・ビチェンツァとベネト・バンカが仮に清算された場合、他の健全な国内銀行は2行の預金者を保護するため総額110億ユーロ(124億ドル)の拠出を強いられる。

2016年末時点での2行の当座預金口座と定期預金の残高は240億ユーロ。イタリアの法律では1人当たり10万ユーロまで、健全な銀行が拠出する預金保険基金で保護される。

2行が清算された場合、他の国内銀行が基金の不足分を補充する必要が出てくる。

イタリア政府は2行の救済に向け、インテーザ・サンパオロやウニクレディトといった大手を手始めに国内銀の説得を試みている。欧州連合(EU)当局は、12億ユーロの民間資本注入を政府による救済案の承認条件としている。

関係筋の1人によれば、ウニクレディトのジャンピエール・ムスティエ最高経営責任者(CEO)は救済計画に積極的に関わっており、イタリア政府と欧州当局の双方と協議したという。

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