ドル112円割れ、トランプ氏の経済政策や3月利上げへの期待後退=NY外為
2017年2月25日(土)07時46分
[ニューヨーク 24日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが対円で下落し、約2週間ぶりに112円を割り込んだ。前日のテレビ番組インタビューで、ムニューシン米財務長官が税制改革の骨子を固めるのになお時間が要することを示唆。市場が期待する税制改革や財政出動がどの程度迅速に行なわれるのか懐疑的な見方が強まった。
また22日に公表された1月31日─2月1日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、投票権を持つメンバーは利上げを急がない姿勢であることが判明。市場では3月利上げはないとの見方が強まっているという。
ドル/円は一時0.6%安の111.95円に沈んだ。112円の水準を割り込むのは2月9日以来。週間では約0.8%安と、2週連続の下落となる見込み。
クレディ・アグリコルの為替ストラテジスト、バシリ・セレブリアコフ氏は「米財政刺激策に対して慎重な見方が広がっており、その結果、米連邦準備理事会(FRB)が今後2年に大幅な利上げを行うとの見通しに市場は懐疑的になっている」と話す。
ユーロ/ドルは午後の取引で0.2%下落し1.0558ドルの安値をつけた。週間では0.5%下落と、3週連続の値下がりとなる見込み。
主要6通貨に対するドル指数は小幅高の101.110。一時は1週間ぶりの水準となる100.66まで低下した。トランプ政権の経済政策への期待から、年初は14年ぶりの高水準となる103.820をつけていた。
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