ユーロ圏長期債利回り低下、日本勢の欧米シフト観測受け

2016年9月21日(水)02時02分

[ロンドン 20日 ロイター] - ユーロ圏金融・債券市場では、期間長めの債券利回りが低下した。日銀が21日公表する金融政策決定は、日本の投資家に欧米長期債へのシフトを促す内容になるとの観測が支援した。

日銀は金融政策の軸足をマイナス金利に移すとともに、利回りカーブをスティープ化させる措置を打ち出すと見込まれている。

コメルツ銀行の金利ストラテジスト、デービッド・シュノーツ氏は、日銀が利回りカーブのスティープ化方針を発表すれば、長期債の実需筋である日本の年金基金や保険会社が主導する形で「欧米の長期債利回りを押し下げる」と予想する。保有する長期の日本国債に損失が生じる可能性があるためだ。

独30年債利回りは7ベーシスポイント(bp)低下の0.57%。オランダ、フィンランド、フランス、スペインの30年債でも同様の動きが見られた。

他のユーロ圏国債利回りも総じて低下。独10年債利回りは3bp低下のマイナス0.016%と、再びマイナス圏に戻った。

ポルトガル国債はアウトパフォーム。10年債利回りは6bp低下の3.33%をつけた。スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がポルトガルの信用格付けを「BBプラス」に維持したことを好感し、前日も10bp低下していた。

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