7月米消費者物価指数は横ばい、年内利上げ観測遠のく

2016年8月17日(水)00時34分

[ワシントン 16日 ロイター] - 米労働省が日発表した7月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前月比横ばいとなり、予想と一致した。主にガソリン価格が5カ月ぶりに下落したことで物価上昇が抑えられた。年内の米利上げ観測が一段と遠のく可能性がある。

CPIは5月と6月はともに0.2%上昇。7月は2月以来の軟調な結果となった。7月は前年同月比では0.8%上昇。予想の0.9%に届かず、6月の1.0%から減速した。

変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアCPIは前月比0.1%上昇。6月までの3カ月間は毎月0.2%上昇していた。前年同月比では2.2%上昇。6月の2.3%から減速した。

項目別ではガソリンが前月比4.7%下落。原油価格が再び下落に転じたことを反映し、2月以来初めて下落した。

食品は横ばい。このうち家庭で消費される食品は0.2%下落した。

コアCPIに含まれる項目では、住宅と医療費が引き続き上昇。帰属家賃は前月に続き0.3%上昇。医療費は0.5%上昇となり、前月の0.2%から加速した。このうち病院費は0.4%、診察費は0.7%、処方せん薬は0.9%、それぞれ上昇した。

新車は2月以来初めて上昇。前月0.4%下落した衣料は横ばいとなった。

7月のCPI統計発表を受け、外国為替市場ではドルがユーロ、円、スイスフランに対し約7週間ぶりの安値に下落するなどの動きが出た。市場では米連邦準備理事会(FRB)が9月の会合で利上げを決定するとの観測は大きく後退しており、CMEフェッドウォッチによると、15日時点の金利先物はFRBが12月に利上げを行なう確率も46.7%であることを示す水準にある。

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