キリン、2020年に輸入ウイスキーのトップ目指す
2016年7月5日(火)18時30分
[東京 5日 ロイター] - キリンビールは5日、2020年に輸入ウイスキーでトップになるとの目標を明らかにした。現在は「ジムビーム」を有するサントリーがトップで、キリンは第2位。キリンは、世界トップブランドの「ジョニーウォーカー」を中心に伸長を目指す。
ハイボール需要やテレビドラマの効果などで人気が高まった国内でのウイスキー需要。国産ウイスキーは原酒に制約があるため、輸入ウイスキーを中心にシェア争いが熱くなってきそうだ。
キリンと「ジョニーウォーカー」を有する英ディアジオの合弁会社、キリン・ディアジオ社のジミー・チョー社長は「ナンバーワンになるという目標はチャレンジングだが、できないことはない」と述べた。国内のウイスキー市場が飛躍的に拡大することは考えにくく、他の輸入ウイスキーや国産ウイスキーからシェアを取っていくことになる。
今年1―6月のウイスキーの販売動向では、昨年15%増と伸びた国産が1%増にとどまったのに対し、昨年9%増だったスコッチが14%増と拡大している。国産からウイスキーに入ってきた消費者が、スコッチへ流入しているという。
こうした市場の流れを背景に、1―6月のキリンの「ジョニーウォーカー」は前年同期比56%増、「ホワイトホース」は同62%増と伸長している。
2015年の輸入ウイスキーの販売数量は、サントリーの約81万ケースに対し、キリンは約53万ケースと差を付けられている。
サントリーの「ジムビーム」は、16年の販売計画を上方修正するなど好調を持続している。取扱店が和業態にも広がり、16年の取扱店舗数目標は当初計画の3万5000店から2度上方修正し、4万店に引き上げている。
(清水律子)
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