中国の対外M&Aが1116億ドルに、昨年通年を上回る

2016年6月20日(月)19時25分

[香港 20日 ロイター] - トムソン・ロイターのデータによると、中国企業が今年発表した対外M&A(合併・買収)は総額1116億ドルと、昨年1年間の1115億ドルをすでに上回った。

国内経済が減速する中、中国企業が海外に活路を求めていることが背景。不動産、化学、ハイテク分野のM&Aが目立っている。

中国化工集団(ケムチャイナ)によるスイス農業バイオ大手シンジェンタの買収が430億ドルと、M&A総額の約4割を占めたが、この案件を除いてもM&Aのペースは増えている。

中国国際金融(CICC)は、今年の対外M&Aが1500億ドルに達するとの見通しを示した。

ハイテク分野では、家電大手の美的集団が独産業用ロボット大手クーカの株式公開買い付け(TOB)を開始。ドイツ政府内では警戒感も広がっている。

企業買収に詳しい法律事務所関係者によると、中国国家外為管理局では対外M&Aが人民元の下落要因になるとの懸念も浮上している。

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