今週の米株、S&P500種が上値重いなか指標とFOMCに注目

2016年6月13日(月)07時27分

[ニューヨーク 10日 ロイター] - 13日から1週間の米株式市場では、S&P総合500種が最高値圏となる中、投資家は経済指標や14日からの米連邦公開市場委員会(FOMC)が相場上抜けの材料になるかどうかに注目することになる。

S&P総合500種は8日、2015年5月に付けた過去最高値まであと一歩に迫ったものの、9―10日にかけて勢いを失った。グローバル・マーケッツ・アドバイザリー・グループのシニア市場ストラテジスト、ピーター・ケニー氏は「株式市場は、高値圏を抜ける根拠を見つけるのに苦労している」と話す。

この週は、5月の消費者物価指数(CPI)や小売売上高など重要な経済指標の発表が控えている。

エンパイア・エクセキューションのピーター・コスタ社長は「内容が継続的に良い指標や悪い指標が出れば、相場の方向性は定まるが、現時点でそれが見当たらない」と述べた。

500種は前週、2120を付けた後、2100を維持できずに引けた。BTIG(ニューヨーク)のチーフテクニカルストラテジスト、ケイティ・ストックトン氏は「上値抵抗線が堅いことがますます明白になった」と指摘し、「売り圧力が出てくるのではないか」との見方を示した。

投資家は次の利上げがいつになるかに神経をとがらせているが、それがこの週になることはないと考えている。CMEのフェドウォッチによると、相場が織り込む15日の利上げの確率は2%にとどまり、7月利上げでは21%となっている。

23日に控える英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票にも、投資家は神経をすり減らしている。

スタイフェル・ニコラウスのポートフォリオマネジャー、チャド・モーガンランダー氏は「投資家には、現時点では株式をアンダーウエートにするよう勧めている」と述べた。

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