米ゴールドマン第1四半期は40%減収・利益半減、市場混乱響く
[ 19日 ロイター] - 米ゴールドマン・サックスが発表した第1・四半期決算では、市場変動が債券トレーディングと投資銀行業務に影響し、利益がおよそ半減したほか、収入は約4年ぶりの水準に落ち込んだ。
主力事業が全般的に精細を欠き、40%の減収となった。
第1・四半期の株主資本利益率(ROE)は6.4%と、前年同期の14.7%から低下した。ROEは通常、少なくとも10%の水準を確保すべきとされており、ゴールドマンが直面する課題の大きさを浮き彫りにした。
普通株主帰属の純利益は前年同期比56.3%減の12億ドル(1株当たり2.68ドル)となった。前年同期は27億5000万ドル(同5.94ドル)だった。
トムソン・ロイター・エスティメーツのまとめたアナリストの1株利益予想は2.45ドルだった。
純収入は40.3%減の63億4000万ドルとなり、2011年第3・四半期以来の水準に落ち込んだ。
ブランクファイン最高経営責任者(CEO)は声明で、ほぼすべての部門が向かい風にさらされたことを明らかにした。
債券・通貨・コモディティーのトレーディング収入は47%減の16億6000万ドルで、総収入に占める割合は26.2%。金融危機前の40%には及ばない水準。
通常なら同行の強みである株式トレーディング収入は23%落ち込んだ。
投資銀行部門の収入は23.2%減の14億6000万ドル。
ただハービー・シュワルツ最高財務責任者(CFO)はアナリストとの電話会議で「市場はぜい弱なもようだが、第1・四半期に影響を与えた要因は後退している感触がある」とし、現在の市況に関しやや明るい見方を示した。その上で株主へのリターンを最大化するため「必要なあらゆること」を行う意向を示した。
費用削減策を進める中、営業費用は28.7%減の47億6000万ドル。社員給与に絡む費用が26億6000万ドルと、40.3%減少したことが寄与した。
給与以外の費用は5.6%減の21億ドル。訴訟や規制関連の引当金が減少したことで、7年ぶりの低水準となった。
米国株式市場午前の取引で、ゴールドマン・サックスの株価は2.0%高で推移。年初からは約12%下落している。
*内容を追加します。
- 1/1