資本の流出圧力は最近緩和、流れは安定へ=中国外為当局

2016年3月16日(水)21時44分

[北京 16日 ロイター] - 中国国家外為管理局(SAFE)は16日、人民元相場が安定するにつれて、資本流出圧力が緩和しつつあるとの見解を明らかにした。また、国境を越えた資本の流れは近い将来安定するとの見通しを示した。

ウェブサイトで声明を発表した。

「国内外の市場の変化により資本流出圧力が緩和した」とし、元は先月基本的に通貨バスケットに対して安定を維持し、企業の外貨購入意欲は低下したとの見方を示した。

中国の貿易黒字と外国からの直接投資は依然として高水準と指摘し、国内企業による外貨建て債務返済のための外貨購入は峠を越した可能性があると分析した。

また米の利上げ観測後退や、中国の比較的堅調な経済成長も資本流出が抑制されている一因との見方を示した。

アナリストからは、中国経済は引き続き下振れ圧力に直面しており、中国人民銀行(中央銀行)は資本流出への対応で難しい政策運営を迫られるとの指摘が聞かれる。

オックスフォード・エコノミクス(香港)はリポートで「ドルが再び上昇すれば中国の為替政策が試されることになり、一段と強力な資本規制を導入せずに元高政策を維持できるか分からない」と指摘した。

※英文参照番号[nL3N16O3G2](契約の内容によっては英文がご覧いただけない場合もあります)

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