今年の米利上げ回数、自身の見通し変えず=SF連銀総裁

2016年3月3日(木)03時55分

[サンラモン(米カリフォルニア州) 2日 ロイター] - 米サンフランシスコ(SF)地区連銀のウィリアムズ総裁は2日、米経済見通し、および連邦準備理事会(FRB)が行うべき利上げの回数について、自身の見解を大きく変えていないとの立場を示した。

同総裁は講演後、FRBが年内に実施すべき利上げの適切な回数をめぐる記者団からの質問に対し、「(利上げの回数を)これまで通りとするべきか、1回少なくするべきか、見解を表明するつもりはない」と述べた。その上で「今年は何回の利上げを行うかということは単なる戦術に過ぎない」とし、自身の考えはほとんど変わっていないと話した。

総裁はまた、世界経済の減速や年初からの株式・原油相場の急落により、米景気の腰が折れる、またはリセッション(景気後退)に陥るとは懸念していないとし、米経済に対して明るい見方を示した。サービス部門が製造業部門の落ち込みを補う格好で、米経済は海外経済の弱含みを乗り切るだろうとした。

FRBは1月の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明で、経済見通しに対するリスク評価を示す前に、世界経済の動向、およびそれが米経済に与える影響を見極める一段の時間が必要との立場を示した。

ウィリアムズ総裁は「われわれはリスク評価を行なう上で、優秀なエコノミストでも予測専門家でもない」とし、FOMC声明でリスクバランスについて言及しないことが個人的には望ましいとの考えを示した。

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