トヨタのダイハツ完全子会社化は脅威=スズキ社長

2016年2月2日(火)22時48分

[ニューデリー 2日 ロイター] - スズキの鈴木俊宏社長は2日、トヨタ自動車 のダイハツ工業 完全子会社化について、インドなどの市場で脅威になるとの見解を示した。

また、現時点ではトヨタやその他の自動車メーカーと提携する計画はないとし、部品メーカーなどと協力し省エネ技術の開発などに取り組んでいく方針を示した。

トヨタ前月、約51%を出資するダイハツを8月1日付で完全子会社化すると発表。小型車を手掛けるダイハツを取り込むことで連携をさらに深め、新興国を中心に需要が高まる小型車戦略の強化を目指すとした。

鈴木社長はニューデリーで記者団に対し、複数の自動車メーカーがインド市場での事業拡大を目指すなか、利益追求は一段と難しくなると指摘。トヨタ連合だけでなく、他の外国の自動車メーカーの参入により競争は一段と激化するとの見方を示した。

こうしたなか、スズキは顧客が期待する以上の自動車を生産し、販売・サービス網を拡張する必要があると述べた。

スズキは2020年までに全世界で20の新モデルを市場に投入する予定だが、このうち15モデルはインドでも販売される。

スズキ傘下のインドの自動車メーカー、マルチ・スズキ・インディアは市場シェア約50%を持つ国内トップのメーカーだが、ホンダのほか、韓国の現代自動車などに追い上げられている。

鈴木社長はインドへの依存度を引き下げるためには、欧州とアジアでの販売拡大と利益率向上が不可欠になるとの考えを示した。

*内容を追加しました。

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