円急騰し一時116円半ば、原油安・弱い米指標受け=NY市場
[ニューヨーク 15日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場は、ドルが対円で約5カ月ぶり、対ユーロで2週間半ぶりの安値をつけた。原油安のほか、弱い米指標を受けてリスク回避姿勢が強まり、ドルの重しとなった。
原油、株式相場の急落や、弱い経済指標に伴い、米連邦準備理事会(FRB)の利上げペースが一段と鈍化する恐れがある。これは、ドルを圧迫する材料とされる。
ドルは対円
ユーロは対ドル
ドルの主要6通貨に対するドル指数は、0.2%安の98.933。
米商務省が発表した12月の小売売上高は減少。暖冬の影響で冬物衣料品の売り上げが振るわず、ガソリン価格安がガソリンスタンドの売り上げを圧迫した。
米労働省が発表した12月の米卸売物価指数(PPI)は下落。エネルギー価格の急落が全体水準を押し下げた。
また、米FRBが発表した12月の鉱工業生産指数は3カ月連続で低下した。
原油先物
オーストラリアドルが対米ドル
カナダドルは対米ドル
シリコンバレー・バンクの上級外為トレーダー、ジョー・オリリー氏は「FRBは早期の利上げに慎重姿勢をとるだろう」と分析。「不透明な要素が多すぎる。米指標が弱く、株式市場も大荒れだ。これらはすべて、米成長に悪影響を及ぼす」と話した。
ドル/円 NY時間終値 117.04/117.07
前営業日終値 118.03
ユーロ/ドル NY時間終値 1.0906/1.0911
前営業日終値 1.0868
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