米ウォルマートが世界で269店舗閉鎖へ、小型店事業から事実上撤退
2016年1月16日(土)03時00分
[15日 ロイター] - 米小売り大手ウォルマート・ストアーズは15日、世界で不採算店舗269店を閉鎖すると発表した。米国で展開してきた小型店舗「ウォルマート・エクスプレス」も全て閉鎖する方針で、小型店事業から事実上の撤退となる。従業員1万6000人に影響が出る見通し。
マクミロン最高経営責任者(CEO)は3カ月前、事業見直しと不採算店舗閉鎖を計画していることを示唆しており、今回の決定は事業再編に向けた初めの一歩となる。
今回の措置に伴い利益が1株当たり0.20─0.22ドル押し下げられる見通しだが、ほぼすべての影響を第4・四半期(11─1月)中に吸収するとしている。
米国内では154店舗を閉鎖する。エクスプレス店舗102店すべてが含まれる。ウォルマートは2011年、試験的に小型フォーマットのエクスプレス店舗の出店を開始したが、期待されたほどの結果は出せなかった。その他閉鎖される52店舗にはスーパーセンターほか、食品スーパー「ネイバーフッドマーケット」や会員制倉庫型店舗「サムズクラブ」が含まれる。
国外では115店舗を閉鎖。ブラジルでは同国前店舗の10%強に相当する60店舗が閉鎖となる。
米株式市場午前の取引で、ウォルマートの株価は2%超下落した。
同時に、2016年度(2017年1月まで)に米国で142─165店舗を新規出店する計画は堅持するとした。海外で200─240店舗を出店する計画も明らかにした。
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