米シティ第4四半期大幅増益、中核事業の収入はさえず
[15日 ロイター] - 米シティグループが発表した第4・四半期決算は、訴訟関連費用が急減、不要資産処分に伴う収益が出て、大幅増益となった。ただ、中核事業の収入はさえなかった。
シティは資産規模で米銀3位の座をウェルズ・ファーゴ(Wファーゴ)に譲り、4位に転落した。
15日の米国株式市場で、シティの株価は一時、7.2%急落、3年ぶり安値付近の42.11ドルをつけた。
法務などの費用が前年同期の35億5000万ドルから7億2400万ドルに急減した。総費用は22.8%減の111億3000万ドルとなった。
調整後の収入は4.2%増の186億4000万ドル。シティホールディングスの資産売却益が寄与した。シティホールディングスの資産規模は43%縮小した。
純利益は33億4000万ドル(1株当たり1.02ドル)と、前年同期の3億4400万ドル(同0.06ドル)から急拡大した。
特別項目を除く利益は34億5000万ドル(同1.06ドル)。トムソン・ロイター・エスティメーツがまとめたアナリストの1株利益予想は1.05ドル。
中核事業を担うシティコープの調整後収入は2%減少した。
コーバット最高経営責任者(CEO)は声明で「われわれの組織は疑いなく、より単純で小規模、安全な上に強くなった。ターゲットとする顧客にさらに集中した」などと説明した。
投資銀行部門の収入が6%増の11億3000万ドル、債券部門の収入は7%増の22億2000万ドルだった。
エネルギーポートフォリオ関連の損失補てんのため、約2億5000万ドルを引当金として計上、2016年分は原油相場の行方次第とした。
投資家らは、シティが国内他行より多くの資産を抱える新興国市場の伸び鈍化が、収益を圧迫する可能性を懸念している。
オッペンハイマーのアナリスト、クリス・コトウスキ氏はメモで「いったい、どれが『実際の』決算なのかを言い当てることは不可能に近い」と語った。
*内容を追加して再送します。
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