参院選、自公で過半数目指す 日銀と一体で脱デフレに全力=安倍首相
[東京 4日 ロイター] - 安倍晋三首相は4日、官邸で年頭の記者会見を行い、日本経済のデフレ脱却まで「あと一息」と述べ、政府・日銀一体でデフレ脱却に取り組むと強調した。今夏の参院選では自民党と公明党の両党で過半数確保を目指すとし、1億総活躍の実現や憲法改正などを訴えていく考えを示した。
政権発足から経済最優先で取り組んだ結果、3年間で「(日本経済は)もはやデフレではない状況をつくり出すことができた」と強調。日銀による「大胆な金融緩和によって物価は反転し、上昇傾向にあるのは事実」とし、「デフレ脱却まであと一息というところまできている」と語った。
もっとも、デフレ脱却には「残念ながらまだ道半ば」と述べ、「この流れを加速できるか否かは、賃上げ、設備投資による経済の好循環をいかに力強く回し続けられるかにかかっている」と指摘。引き続き「政府・日銀一体となって全力でデフレ脱却に取り組む」と強調した。
<参院選、1億総活躍社会・憲法改正訴える>
今夏の参院選では「自公で過半数を確保したい」と表明。衆院選も同時に行うダブル選への思惑が永田町にくすぶっているが、衆院解散について「まったく考えていない」と述べた。
参院選の争点は「3年間の安倍政権の実績に対する評価、1億総活躍社会について国民の審判をいただきたい」とし、憲法改正についても「参院選でしっかりと訴え、国民的な議論を深めていきたい」と語った。
議長を務める主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)を5月に控え、「世界経済は不透明感を増している。世界は今、持続的な成長への道を模索している」とし、サミットを「主要国のリーダー達とともに、世界経済の未来に挑戦する大きなきっかけにしたい」と意欲を示した。
サミットでは不透明感を増す世界経済とともに、テロとの闘い、貧困や開発、アジア・太平洋情勢などについて議論する考えを示した。
(伊藤純夫)
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