米住宅着工持ち直す、許可件数5カ月ぶりの高水準

2015年12月17日(木)01時13分

[ワシントン 16日 ロイター] - 米商務省が16日発表した11月の米住宅着工件数(季節調整済み)は年率換算で前月比10.5%増の117万3000戸と、前月に記録した7カ月ぶりの低水準から持ち直した。市場予想の113万5000戸を上回った。10月の数字は当初発表からほぼ修正はなかった。

11月の建設許可件数は11.0%増の128万9000戸で、今年6月以来5カ月ぶりの高水準だった。許可件数は着工件数の先行指標で、着工件数は向こう数カ月間、底堅さを保つとみられる。

米連邦公開市場委員会(FOMC)はこの日、9年半ぶりに政策金利をゼロ水準から引き上げるとみられるが、住宅市場は底堅く金利が上がっても回復傾向に影響する可能性は低い。

着工件数は8カ月連続で100万戸を上回った。8カ月連続は2007年以来の長さだ。エコノミストらは、2015年の着工件数平均は07年以来の高水準となる約110万戸と見込んでいる。昨年は約100万戸だった。

雇用が引き締まる中で、若い世代に親元から独立する傾向が強まっており、住宅市場の追い風となっている。ただ、長引く供給不足で住宅価格が賃金を上回る勢いで上昇しており、住宅需要は賃貸にシフトしつつある。

市場で最も大きなシェアを占める一戸建て住宅の着工は、7.6%増の76万8000戸で、08年1月以来の高水準となった。

住宅建設が最も多い南部では8.8%増えた。西部は15.1%増加し、07年9月以来の多さとなった。北東部でも増えた。一方、中西部はマイナスとなった。変動が大きい集合住宅は16.4%増の40万5000戸だった。

許可件数は一戸建てが1.1%増、集合住宅は26.9%増だった。

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