ゴールドマン2四半期連続の大幅減益、債券トレーディング低迷
2015年10月15日(木)23時56分
[15日 ロイター] - 米銀大手ゴールドマン・サックスが発表した第3・四半期決算は、2四半期連続の大幅減益となった。世界経済の減速懸念を背景とする国際金融市場の混乱を背景に、債券トレーディング関連の収入が3割超減少したことが響いた。
M&A(合併・買収)の活発化が追い風となった投資銀行を除き、主要部門すべてが減収となった。
普通株主帰属の純利益は38%減の13億3000万ドル(1株当たり2.90ドル)。
トムソン・ロイター・エスティメーツがまとめた1株利益の市場予想は2.91ドルだった。
債券・通貨・商品(FICC)トレーディング部門の収入は33%減の14億6000万ドルと、2013年第3・四半期以来の大幅な落ち込みとなった。
FICC部門が収入全体に占める割合は21.3%。ピーク時は40%に達していた。
純収入は18.2%減の68億6000万ドルで、市場予想の71億2000万ドルに届かなかった。
ブランクファイン最高経営責任者(CEO)は声明で「世界経済の成長をめぐる懸念が再燃したことを反映し、第3・四半期は活動の低下や資産価格の下落に見舞われた」と指摘した。
投資銀行部門の収入は6.3%増の15億6000万ドルと、明るい材料を提供した。
トムソン・ロイターのデータによると、今年の米企業関連のM&Aアドバイザリー業務で、ゴールドマンは124件、5222億ドル(9月18日時点)相当で首位に立っている。
株式トレーディング関連の収入は9%増の17億5000万ドル。
一方、株式引き受け関連の収入は1億9000万ドルと、前年から半分超減り、3年ぶりの低水準となった。株式市場の混乱を背景に、企業が上場を控えたことが圧迫した。
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