新国立6.8万人収容へ、総工費1600億円前後で調整
2015年8月27日(木)13時45分
[東京 27日 ロイター] - 政府は、新国立競技場の新たな整備計画で、総工費の上限を1600億円前後とする方針だ。費用膨張で白紙撤回した旧計画の2520億円から1000億円規模で圧縮する。収容人数は6.8万人程度とし、五輪開会式・閉会式に必要な基準を満たすとともに、サッカー・ワールドカップ(W杯)の招致を見据え、将来増設する構えだ。
複数の政府、与党幹部が明らかにした。政府内では、新国立に冷房設備などを設置するかで意見が割れており、現時点で、総工費の上限を1540億円にするか1640億円にするかで詰めの調整を行っている。
与党調整を踏まえ、28日に開催する関係閣僚会議(議長、遠藤利明五輪担当相)で正式に決める。
上限額は9月上旬のコンペで適用するものだ。設計・施工一体の「デザインビルド」方式で公募を行い、業者は、示された金額の範囲で可能なプランを提示する。上限額には、競技場建設に伴う敷地の整備費を含むが、旧国立の解体にかかった費用は含まない。費用算出には消費税率8%を適用した。
旧計画で、甘い見積もりから当初1300億円とした総工費が、およそ2倍に膨らんだ批判から、新計画では、将来的な民間への委託も視野に機能を維持しつつ、コスト面に配慮する姿も示す。
競技場の屋根は、観客席の上部にとどめるほか、陸上競技を行う際、選手が練習用に使用するサブトラックは仮設とし、五輪後に撤去、解体する。
収容人数は6.8万人とするが、サッカーW杯の招致が決まった場合は、国際サッカー連盟(FIFA)が求める8万人まで観客席数を増設する考えだ。
*体裁を整えて再送します。
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