東京外為市場取引高は1日平均3627億ドル、10月調査時から小幅減
[東京 28日 ロイター] - 東京外国為替市場委員会は27日、「東京外国為替市場における外国為替取引高サーベイ」(2015年4月分)の結果を発表し、東京市場の1営業日平均取引高が、昨年10月の前回調査から約2.8%減少し3627億ドルとなったことを明らかにした。昨年4月調査からは横ばいだった。
取引種類別では、スポット取引高が前回調査から15.6%減少して1297億ドルとなる一方で、為替スワップ取引高が同0.7%増加して1792億ドル、フォワード取引高が同33.8%増加して495億ドルだった。通貨オプションは同6.5%減少して43億ドルとなった。
通貨別にみると、ドルを対価とする取引が減少した一方で、ユーロを対価とする取引が増加した。
調査が行われた4月には、原油価格が1バレル=47ドル付近から60ドルに迫る反発をみせ、ドル上昇の重しとなったほか、ギリシャ債務問題をめぐる不透明感が増幅するなか、ユーロが1.05ドル前半から1.12ドル半ばまで反発した。
また、米国が6月にも利上げを開始するとの予想が後退し、9月以降の予想が強まる一方で、日銀が物価目標達成時期を「2015年度中心」から「2016年度前半」に後ずれさせるなど、全般にドル買い材料が不足したと、東京外国為替市場委員会・副議長(みずほ銀行国際為替部・部長)の竹中浩一氏は述べた。
4月中、ドルは118円半ばから120円後半のレンジでの推移となった。
同じく27日に4月分の取引高サーベイを発表したシンガポール外国為替市場委員会によると、シンガポール市場のスポット、為替スワップ、フォワードを合計した1営業日平均取引高は2920億ドルだった。
一方、OTC為替オプションとスワップを合わせた外為デリバティブの1営業日平均取引高は890億ドルだった。
以上を合計した一営業日平均取引高は3810億ドルと、2014年4月時点との比較では3%増加した。
(為替マーケットチーム)
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